北杜市企業のはたけマッチングツアーレポート

えがおつなげてでは、「北杜市企業のはたけ倶楽部の創設」を目指し、企業との連携による遊休農地活用手法を仕組みとして構築し、北杜市内の遊休農地(650ha)の活用を目指しています。その一環として、「企業のはたけ制度」、「企業のはたけ倶楽部」の有用性や課題の検証・把握等を行う目的で、加入希望企業に視察等・相互の情報交換を行っていただくツアーを開催しました。

 


開催日

2009年3月17日(火)

場所 山梨県北杜市長坂町、明野村、増富地区
スケジュール  
  07:00  新宿駅西口出発
10:15  長坂ファーム

12:00  昼食 「そば工房 明野」

13:30  明野町浅尾地域大規模農地

15:30  増富地域えがおファーム 情報交換会「増富 五郎舎」

        
17:00  出発
20:00  新宿西口スバルビル前 到着

 


【見学農地】
@ 長坂ファーム
A 明野町浅尾地区大規模農場
B 須玉町増富地区えがおファーム

 

【参加者】
企業 17社      22名
国土交通省       2名
山梨県観光部     2名
山梨県農村振興課  2名
北杜市農政課     2名
えがおつなげて    5名

 


@ 長坂ファーム

長坂ファームは、平成14年12月設立、旧長坂町全域をカバーする有志型の農事組合です。組合員は18名。平均年齢70才以上の高齢ですが、皆さんお元気に活躍されています。

 

長坂ファームの清水さんがご説明下さいました。

 

参加者の皆さんも熱心に聞き入っています。

 

残念ながら周囲の山々は雲にかくれていました。

契約面積は38.2ha、その中に田圃250枚があります。ほとんどは小規模農地で北杜市内の南北15Kmに渡り点在しています。そこで、水稲、各種転作作物、契約栽培作物、畑作などを行っています。農産物はすべてJA経由で販売しており、売上げはH19年度(第3期)実績で約8000万円を計上しています。

 

体験学習も実施しています。市内の4保育所で30人ずつ延べ120人の園児が、じゃがいも堀り、さつまいも堀り、ブルーベリーの収穫など年3回楽しい体験をしています。

 

また、大学生の稲刈り体験などもあります。

 

今回見学した農地は、ファームでは一番広い面積を持ち、大麦が作付けされていました。幹線道路に面していて平坦な土地ですので、ここでは大型農機具が使えます。


参加者から

「 トイレはありますか?」、

「ロジスティックス、倉庫、保管場所などは整っていますか?」

など質問が出ました。

 

 


A 明野町浅尾地区大規模農地

農業振興公社の矢崎さんに、
野菜工場建設予定の農地を案内していただきました

5haの広大な耕作放棄地を圃場整備し、企業に貸し出しています。

 

遊休農地事業の全体管理者として、北杜市農業振興公社が農地の整備、管理、契約など、企業との連携、協働を行い、企業の様々なニーズの元で発生する遊休農地活用機会を、北杜市全体へとつなげるコーディネートをしています。

 

契約済みの村上農園様、日本農園様の農地はすでに整備も終わっています。

 

案内して下さった公社の矢崎さんは、日照時間日本一の明野で、灌水を引いて整備した大規模農地を活用して、企業も地域も元気になりましょう!とおっしゃってました。

 

参加者からは、大規模農地が故に企業主体で気ままな施設が出来てしまうと周囲との調和が保たれなくなるのではないかとの声も出ていました。景観なども配慮したマスター計画が必要かもしれません。また、企業による市民農園などとしての活用が可能かとの問い合わせもありました。

 

【昼食】

お昼は農業振興公社直営「そば工房 明野」で、手打ちのだったんそばと地元野菜の天ぷら、切り干し大根の煮物をいただきました。


だったんそばは、矢崎さんが公社の畑で2年前から栽培しているもの。近所で朝採りされたふきのとうの天ぷらも供され、春の香りを楽しませてもらいました。

 


B 増富地域えがおファーム

北杜市増富地域は、担い手の減少や高齢化により集落崩壊の危機が迫る地域です。 「NPOえがおつなげて」では、地域の資源を活用し、農村を元気にしていく活動をしています。

 

平成15年の開始より、農村ボランティア(地域外の若者等の登録200名)で耕作放棄地3haを開墾復活させ、農産物の生産を行っています。また、都市部企業との連携による農場運営や様々な都市部と農村との交流プログラムを通じ、遊休農地の活用を推進しています。

 

企業がCSR活動で開墾した畑を見学しました。
2008年は、伊藤忠商事の社員とその家族の皆様は、開墾〜大豆栽培〜草刈り〜収穫〜味噌作りまでを。三菱地所の皆様は、親子自然体験、間伐など森林体験、そして開墾を体験しました。

 

【開墾10分体験】


大きなススキの株は数人が力を合わせないと抜くことができません。つかの間の体験でしたが、力を合わせて掘り起こしました。

 

参加者のお一人は、開墾体験してビビッときた!人と自然がつながった瞬間を感じたと、感激されていました。

 

【意見交換会】


見学終了後、増富地区黒森の民宿五郎舎で、意見交換の場をもちました。


予定時間をオーバーして皆さん活発に情報交換をされていました。

 

山梨県農村振興課の原さんからは、農地法の改正のお話もありました。

 

五郎舎では、特産の花豆煮、花豆ゼリーのイチゴ添え、たくわんと高菜のお漬物をいただきました。女将の心のこもったおもてなしで皆さんくつろがれていました。

 


 

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